女性を描いてもらうことにしました。受難を思う時期なので、イエスさまの足を洗う女がふさわしいでしょう。
‥いや、髪で足を拭うという注文は、AIに奇抜な絵を生み出させてしまうのでは? ‥やめておきます。
そして、無難な題材として選ばれたのがこちらです。
しかし、まったく無難などではなかったことをここに報告します。
「一枚の銀貨を手にした女性とその周囲で共に喜ぶ女性たち」をお題にして、返ってきたのは、銀貨の山に歓喜する女性たちや、光条を放つ肩幅より大きな銀貨を高く掲げた女性とそれに手を差し伸べる女性たちでした。銀貨は一枚で、親指の先くらいの大きさで、と追加指示したところ、なんと、銀貨の貼りつく親指を立てた女性が、アメコミ風に歯を見せてにかっと笑うではありませんか‥‥‥ なんとかAIを操ろうと意気込む気持ちに水を差された瞬間でした。
このように珍奇な経緯を経た「失した銀貨」です。喜びを表現した絵でありながら、見るたび気力を吸い取られ、ホームページの更新意欲が減退するに違いないのです。ホームページを飾るのは、少なくとも衝撃が薄れるまでは諦めてもらいましょう。
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